« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月

公益認定等委員会だより(その6)

公益法人制度の施行から約2年半が経過し,特大号として公益認定等委員会(その6)が発行されました。

(公益法人インフォメーションHP参照)

公益認定等委員会委員長のメッセージをはじめとして,東日本大震災関連情報や,寄付に関する税制支援,現在の申請状況関連資料などの多数の情報が記載されています。

特に,東日本大震災法人から被災地に義援金を渡したい場合の法人内部で必要となる手続きや,義援金を支払った場合の会計区分など気になるQAも多数ございますので,見てみると参考になります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

公益認定法上の「収益事業等」と法人税法上の「収益事業」 2

公益法人の行う事業の中で公益認定法上の「公益目的事業」と認められるものは,法人税法上の「収益事業」に該当しうるものであったとしても,該当しないものと取り扱うこととされています(法人税法施行令5条2項)。

これは税の観点から公益法人の行う「公益目的事業」を応援するものといえます。

もっとも,公益目的事業と認められるためには,前提として公益目的事業としての申請が必要になってきます。すなわち,同じような「収益事業」を行っていても,それを公益目的事業として申請しそれが通ると非課税で,申請しなければ課税という状態が生じてきます。

「公益目的事業」は,主に「不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する」ものかという視点で判断されており,法人税法上の「収益事業」に該当しているか,収益を上げているかとは直接の関係はございません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

社員総会決議の瑕疵について

 6月は株主総会の時期です。数日前、東京駅付近の本屋さんに立ち寄ったら、株主総会の本がいくつも平積みになっていました。動議の扱いや質疑応答等は当日における運営の問題なので、総会当日の運営を気になされて、ハウツー本を購入されている担当者の方が多いのではないかと思います。

今後は社団法人の方も、このようなハウツー本や弁護士による総会指導が必要になるかもしれません。

 新しい公益法人制度下では、社団法人の社員総会について会社法と同等の細かい規定が置かれています(一般法人法35条~59条)。また、社員総会決議の不存在・無効確認の訴え、取消の訴えも規定され、社員総会に瑕疵があった場合に決議が取り消されるおそれが生じました(一般法人法265条、266条)。

 社員総会の決議事項が取り消されると、以下の不利益が生じえます。
一般法人法上、役員の選任や定款変更については、社員総会で決めなければなりません(一般法人法63条、146条)。社員総会決議が取り消されると、決議は遡って無効となるので、これらの事項について社員総会の決議がないことになります。つまり、役員の選任や定款変更が次の総会で決議を得るまで行えないことになります。

 総会の取消事由には、招集手続の法令違反、決議方法の法令違反、決議方法の著しい不公正があります。会社法上、総会当日の運営により決議方法の法令違反の代表例として、説明義務違反、質疑打切の違法、動議処理の違法が挙げられます。法人の総会について前例はないのですが、この点について会社法と異なる解釈をする理由はなく、社員総会についても同じ事由が決議取消事由になると考えられます。

 このように、社員総会について、株主総会と同様の点に留意する必要がありますが、全く会社法と同じというわけではありません。議決権行使の問題等、社員総会特有の問題もあります。この点については、後日触れたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

公益認定法上の「収益事業等」と法人税法上の「収益事業」

公益認定法上の公益目的事業(公益認定法2条4号)以外の事業(公益認定法上は「収益事業等」とよばれる,5条7号)であっても,法人税法上の「収益事業」(法人税法2条13号,同法施行令5条)にあたらなければ,それに係る所得には課税されません。

ですから,「収益事業等」として申請した事業あるいはこれから申請しようとする事業がおありの場合は,法人税の「収益事業」がどのようなものかを意識して,事業を組み立ててはいかがでしょうか。とくに収益が大きい事業で,少しだけ手を加えれば法人税の「収益事業」からはずれるものがあれば,検討する価値はあると思います。もっとも,事業を計画される際に一番大事なことは,公益目的や共益目的といった法人様の目的を達成する上で必要な事業とはどのようなものかという視点ですので,お忘れのなきようお願いいたします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

求められるガバナンス~専務理事が事務局長を兼務することについて

 企業統治と訳されることが多いガバナンスとは、法人の業務が適法妥当に執行されていることを確認する体制と理解することができます。そこでは、個別の事業が適法妥当に執行されていることも重要な要素ではありますが、個別の事業が適法妥当に執行されていることを確認すること自体も大きな意味を持ちます。そして、個別の事業が適法妥当に執行されていることを監督するのは、理事になります。
 
 そこで、ガバナンスについて考えるとき、誰がガバナンスを実行するのかは大事なポイントとなるのです。まず、会社法についてみてみると、私的自治の妥当する私法の法律関係において、誰を取締役にするかは自由であるところ、会社法331条3項で、「委員会設置会社の取締役は、当該委員会設置会社の支配人その他の使用人を兼ねることができない。」と規定して、実効的なガバナンスが構築されるように明示しています。執行と監督を分離する趣旨が現れております。
 
 他方で、公益法人制度改革では、会社法並のガバナンスが導入されたと言われていますが、公益法人の理事が使用人との兼任を禁止される規定はありません。辛うじて、一般法人法65条2項で、「監事は、一般社団法人又はその子法人の理事又は使用人を兼ねることができない。」と規定するのみです。
 
 このように公益法人制度改革の中においては、副題の専務理事が事務局長を兼務することを明示には禁止しておらず、適法と判断されることになります。しかしながら、執行と監督の分離という趣旨に鑑みるならば,使用人兼務理事がその立場を濫用できないような体制作りを心がけるべきでしょう。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

公益社団法人における社員総会開催の留意点

公益法人インフォメーションHP上で5月2日、平成23年4月末全国の申請状況が発表されました。これによると、特例民法法人から公益社団法人に移行された法人数は、2011年3月、4月で大きく増加しており、処分件数が2011年2月には951件だったのが、3月には2129件、4月2309件になっています。

これに伴い、今年6月に社員総会を初めて開催される法人様は多いでしょう。また、今後公益社団法人に移行される法人様にとっても社員総会を滞りなく開催することは気になるところかもしれません。

そこで、今回は、社員総会運営における留意点について、何点かあげていきたいと思います。

     公益社団法人においては、社員総会における意思決定に偏りが出ることを防止するため、社員資格の得喪に関する事項や議決権の数等について不当に差別的な取扱いをすることを禁止するとともに、資力を有する一部の社員によって社員総会の運営が恣意的になされるのを防止するため、法人に提供した財産の価額に応じて議決権の数や講師の条件等に差異を設けることは禁止されています(認定法5条14号イ、ロ)。

     社員総会の運営については、理事会とは異なり、代理人による議決権行使(法人法50条)、書面による議決権行使(法人法38条1項3号)、電磁的方法(電子メール)による議決権行使(法人法38条1項4号)が認められています。公益社団法人の場合、社員に提供しなければならない①招集通知、②参考書類、議決権行使書面、③計算書類、事業報告、監査報告及び会計監査報告について、所定の要件を満たす場合、電磁的方法で提供することができます。

社員総会について詳細なポイントを聞きたい方は、是非、鳥飼総合法律事務所のミニセミナー(5月18日、5月20日開催予定)にご参加下さい!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

平成24年4月1日付けの移行の登記について

 平成24年4月1日は,日曜日であり,登記所の閉庁日に当たります。

 そのため,同日付けの移行の登記の可否について,ご懸念されていた法人の理事や事務局の方々も多いかと存じます。

 このたび,同日付けの移行の登記を可能とするための措置がとられることが内閣府からのお知らせで明らかとなりました(公益法人Information「平成24年4月1日の移行登記について」(平成23年4月28日付)参照)。

 なお,具体的な受付の手続については,関係省庁間で検討され,後日改めてお知らせがなされるようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »