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月曜シリーズ 評議員と評議員会 その3 評議員の日常的な業務への関与 

1 評議員の本来の役割

 法人法上,評議員の役割としては,まずは評議員会の構成員として,役員の選解任(法人法177条,63条1項,176条)や定款変更(200条)といった法人の基本的事項の決定に参加することが挙げられます。
 また,各評議員の役割として,理事の行為の差止(法人法197条,88条),理事会による損害賠償責任免除についての異議(198条,114条4項),といったことも挙げられます。

2 日常的な業務の遂行への関与が認められるか

 ところで,評議員が上記の役割にとどまらず,日常的な業務の遂行に関与するようにすることは認められるでしょうか?
 この点,評議員は一般財団法人又はその子法人の理事,監事又は使用人を兼ねることができないとされています(173条2項)。
 したがって,評議員が理事や監事を兼任することはもちろん,「使用人」の立場で職務を遂行することも認められないことになります。
 では,法人と雇用関係にない評議員が「使用人」の立場に当たることはあるのでしょうか?
 法が評議員と役員や使用人の兼任を禁止した趣旨は,評議員が理事及び監事の選解任を通じて法人の業務を監督すべき立場にあるため,監督する者と監督される者の重複を避け,あるいは監督を行う者の独立性を確保して,十分な監督ができる体制を確保することにあると考えられます。
 そのため,法人と雇用契約を締結していなくとも,理事の指揮・命令下で業務を遂行する者は,広く「使用人」に該当すると解されます。
 そこで,このような立場から評議員が法人の日常的な業務の遂行に関与することは,法人法173条2項に反し,認められないと考えられます。

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