事業仕分け

収益事業が赤字である場合の対応策

公益法人の行う収益事業が赤字である場合の対応策としてはたとえば,
(1)収益事業の収益性を上げる,
(2)収益事業を継続すること自体を見直す,
(3)公益目的事業に取り込めないか再検討する,
といったものが考えられます。

(3)については申請にあたって検討することが重要であることはもちろんのこと,認定後においても検討に値するテーマといえます。というのも認定後においても事業内容の変更認定が可能となっているからです(認定法11条)。収益事業で申請はしたが恒常的に赤字がでているという場合,公益目的事業に該当している可能性がございますので,もう一度事業の分け方を検討してみてはいかがでしょうか。

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事業をまとめることのメリット 財源確保

申請にあたっての事業仕分けは,次の3段階に分類されます。
① 法人の事業を細分化する作業
② 細分化した事業をまとめる作業
③ 公益目的事業と収益事業等を分ける作業

ここで,②なのですが,申請の手引き移行認定編によりますと,「その実態や性質からその類似・関連するものは,同一の事業番号及び事業内容にまとめて記載することができる」とされています。まとめた場合のメリットといたしましては,書類作成の便宜,収支相償を満たしやすくなるなどいろいろと考えられるのですが,ここでは将来の事業を行いやすくなるという点を挙げたいと思います。

基本財産の運用益等は特定の事業の用に用いるよう使途を定めることが可能なのですが,あまりに事業を細分化してその財源として特定の運用益を結びつけてしまうと,将来運用益が変動した場合に,事業の内部でやりくりをすることが不可能となってしまい不都合が生じます。運用益が5~10年後どのようになるかはなかなか予測のつかないものです。ですからこのような不都合を避けるためにも,大きな事業のくくりを設けて複数の運用益から財源が流れ込むようにしておくことが賢明といえます。このように,事業をまとめることは将来の事業をしやすくする効果があるといえます。

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事業仕分けの方法 5

A理事  「B弁護士、こんにちは。本日は、公益目的事業と収益事業等の区別について具体的事例で説明して頂けるんですよね。宜しくお願いいたします。」

B弁護士 「はい!今回は、国民のメタボ問題が深刻なこともありメタボ対策についての調査・研究事業が公益目的事業にあたるかどうかについて検討しましょう。」

A理事  「興味深いテーマでうれしいです。私も最近、ズボンのサイズが合わなくなってきたので・・・(泣)」

B弁護士 「そうでしたか(笑)。調査・研究は、あるテーマについて法人内外の資料を利用して、調査、分析を行う事業である。そうすると、公益目的事業(すなわち、一般市民の利益の増進となる事業)としての調査・研究は、原則として、調査・資料収集の結果が社会に活用されていることを趣旨としている必要がある。したがって、調査、資料収集の結果の取り扱いに着目して事実認定するのが有効であるとガイドラインには定められています。」

A理事  「なるほど、ポイントがここまで絞り込まれると判断はしやすいですね。今回の場合は、メタボ対策についての調査・研究の結果を一般市民にもきちんと還元していれば、公益目的事業となる可能性が高いということですよね?

B弁護士 「おっしゃるとおりです。ポイントのみで判断されるわけではないですが、その他のチェックポイントを見極める場合についても、中心的なポイントを押さえておくとわかりやすいでしょう。」

A理事  「よくわかりました。これで事業仕分けができそうです。B先生、長時間のご相談ありがとうございました。」

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事業仕分けの方法 4

A理事  「B先生、こんにちは。本日は、第3段階 公益目的事業と収益事業等の区別について教えていただけるんですよね。」 

B弁護士 「はい!第3段階が事業仕分けの最大のポイントと言ってもよいので、この点については詳しく説明していきたいと思います。」
     「公益目的事業とは、A学術、技芸、慈善その他公益に関する別表各号に掲げる種類の事業であり、かつ、B不特定かつ多数の利益の増進に寄与するものである必要があります」

A理事  「A-B要件ですか!?難しいですね・・・」

B弁護士 「A要件について問題のある法人は少ないので、ここではB要件を中心に説明をしていきたいと思います。不特定かつ多数の利益の増進に寄与する事業とは、その事業が一般市民の利益になっていることをいいます。ただ、一口に一般市民の利益と言っても、個別具体的に判断するのは難しいため、公益認定等委員会は、ガイドラインで18つの事業区分を設定し、判断のチェックポイントを絞り込んでいるため、参考にするとよいでしょう。」

A理事  「ガイドラインは、事業ごとに見るべきチェックポイントが挙げられているのですね。ただ、これを参考にしたとしても難しいことには変わりないですね。」

B弁護士 「では、次回の説明で具体例をあげて説明しますね。」

A理事  「ありがとうございます!次回を楽しみにしておきます。」

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事業仕分けの方法 3

B弁護士 「A理事さん、こんにちは。今日は、第2段階 事業をまとめる方法についてお話しますね。」

A理事  「B弁護士、本日も宜しくお願いいたします。」

B弁護士 「第1段階で事業を細分化したとい思いますが、そのまま事業単位とするよりはある程度まとめた方が、メリットがあるため、まとめられるものは一定のかたまりにするのがよいでしょう。」

A理事  「確かに、ある法人は事業を細分化すると50個の事業になってしまったので、そのまま事業単位とすると大変なことになってしまいます。事業をまとめる際の視点のようなものはあるのでしょうか?」

B弁護士 「あります!大雑把にいえば、合理的な視点を考え出せれば何でもよいと思います。具体的には、目的や事業内容についてまとめていくのが基本的なパターンであると思います。」

A理事  「ここは専門的な問題なので難しいですね・・・」

B弁護士 「実際に、やってみるとスムーズにいくことが多いですよ。事業計画書ではすでにまとめられているものが多いのではないでしょうか。」

A理事  「なるほど。とりあえずは、やってみることにします。本日も、ありがとうございました。」

B弁護士 「次回は、第3段階 公益目的事業と収益事業等の区別についてお話します。」

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事業仕分けの方法 2


A理事  「B弁護士、こんにちは。本日は、法人の事業仕分けの方法について、教えていただける予定でした。宜しくお願いします。」

B弁護士 「はい。本日は、先日お話しした事業仕分けの3段階のうちの1段階について
具体的に説明していきたいと思います。」

A理事  「1段階目と言いますと、①法人の事業を細分化ということですね?」

B弁護士 「そうです!法人の事業の細分化という作業は、法人の事業の実態を把握するという面から見ても大変有益な作業と言えるでしょう。」

A理事  「確かに、事業を仕分けするためには、どのような事業を法人が行っているかを明らかにしないと始まりませんからね。よく理解できます。細分化とは、具体的にはどのような作業なのでしょか?」

B弁護士 「具体的には、事業計画書の記載内容に従って事業をできる限り細分化していけばよいと思います。法人の実態を見てさらに細分化できるようなら、さらなる細分化を行うことも良いでしょう。」

A理事  「なるほど!細分化を行うことはなんとかなりそうですね!とにかくやってみようと思います。今日もありがとうござました。」

B弁護士 「次回は、第2段階 事業をまとめるについてお話しますね。」

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事業仕分けの方法 1

Q1  私は、ある特例民法法人の理事をしているAと申しますが、ある法人を公益法人にしたいと思っています。  ある法人は、事業の数が多いため、事業仕分けをある程度しっかりとやりたいと思うのですが、事業仕分けをどのようにすればよいかで悩んでおります。

A理事  「B弁護士はじめまして!T事務所には公益法人チームがあると聞いて、ご相談に伺いました。事業仕分けをどのようにすればよいか相談させて頂きたいのですが。」

B弁護士 「はじめまして!事業仕分けをしっかりと行う場合は、3つの点に気をつける必要があります。」

A理事  「3つですか?」

B弁護士 「はい。事業仕分けは、「①法人の事業を細分化したり、②まとめたりする作業と③公益と収益等を分ける作業の3段階に分類するとスムーズにすすむでしょう。」

A理事  「なるほど。順序立てて考えると、わかりやすいですね!事業仕分けで気をつけるべき点は他にありますか。」

B弁護士 「この3段階で行う事業仕分けは、事業内容が詳細に規定されている事業計画書をもとに行うと、よりスムーズに進みますよ。」

A理事  「よくわかりました。次回も宜しくお願いいたします。」

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現状分析の必要性と簡易事業仕分け 5

Q5
A理事  「B弁護士、こんにちは。本日は、どの事業が公益目的事業にあたるかについて、ご教示頂ける予定でした。」
B弁護士 「はい!視点は単純なものです。」
     「まず、公益目的事業は、利益の生む先が不特定多数に向いているものを言います。公益目的事業が何かがわかりやすくするために他の概念も整理しておきましょう。共益事業は、利益の生む先が特定の団体に限られているもの、収益事業は、利益の生む先が特定人向いているもの、という区分けをするとわかりやすいでしょう。」
A理事  「なるほど、視点としては単純でわかりやすいですね。しかし、その利益の向いている先というものは、どのようにして判断したらよいのでしょうか?迷うケースもあると思うのですが・・・・」
B弁護士 「そうですね。やはり迷うケースはあると思います。利益の生む先というのは、あくまでも法人の意思で判断されるものではないかと考えております。当然ながら意思にあった実態は非梅雨ですが。不特定多数の一般市民が利益を享受できるものであるかで判断されることになるでしょう。また、どうしても迷うケースが出てきた場合については2パターン作るのも一つの手でしょう。」
A理事  「よくわかりました。これで現状分析G表を作成することができそうです。B先生、長時間のご相談ありがとうございました。」

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現状分析の必要性と簡易事業仕分け 4

Q4
A理事  「B先生、こんにちは。本日は、現状分析G表の作り方について教えていただけるんですよね。」 
B弁護士 「そうですね。貴法人の資料を見てみたところ、数字の割り振りについてはほぼ問題なくできると思うので、事業仕分けについてのみ、お答えしますね。」
A理事  「なるほど。さすが専門家は問題点の把握能力が違いますね。」
B弁護士 「いえいえ。事業仕分けも厳密に説明すれば、きりがないので、現状分析G表作成のレベルでのおおまかな仕分けについてのみの説明にとどめますね。」
A理事  「はい。どのように仕分けるのか、期待で胸がいっぱいです。」
B弁護士 「意外と単純ですよ!第一に、事業のかたまりを作る作業については、原則として、事業計画書又は事業報告書の事業区分のとおりに仕分ければ問題ないでしょう。
A理事  「なるほど。しかし、α事業とβ事業はさらにまとめれそうなんですが・・・」
B弁護士 「原則として、事業をまとめたり、再編成したりする作業は後回しでよいと思います。しかし、明らかにまとめることができる場合についてはまとめてもかまいません。とにかく先に進むことが重要です。」
A理事  「よく理解できました。では、次回は、第二としてどの事業が公益目的事業にあたるかについてご教示下さい。」
B弁護士 「わかりました。楽しみにしておいてください。」

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現状分析の必要性と簡易事業仕分け 3

Q3
B弁護士 「A理事さん、こんにちは。今日はどうかしましたか。」
A理事  「それが、B弁護士。あれから公益認定法5条各号の要件について、ある法人をあてはめてみたのですが、どうしても判断できないものがありました。」
B弁護士 「公益認定法5条6号の収支相償とか、8号の公益目的事業比率とかでしょうか。」
A理事  「まさにそうです。数字をどのように入れたらよいかは、もちろん、どのように事業を区分したらよいかもわからないので判断のしようがないです。」
B弁護士 「どの法人さんも、この点では判断に迷います。」
A理事  「どうしたら、この点について、ある法人が満たしているかどうかを判断できるのでしょうか。」
B弁護士 「簡単でもいいので、事業仕分けをして、数字を割り振ってみることが重要ですね。私たち、公益法人チームは、その場合の表を現状分析G表と呼んでいます。
A理事  「現状分析G表とはかっこいい名前ですね。簡単にと言いましても、具体的にはどのように作ればよいのですか。」
B弁護士 「では、それは次回にお話しますね。的確なアドバイスができるように、資料をお借りします。」

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